ついに運命の7月に入りました。
7月31日は、トレードデッドライン。
どのチームもそれ以降、今シーズン中は戦力補強をすることができません。
つまり、僕にとっては、現役に戻れるかどうかのラストチャンスです。
先日43歳となり、来年までこの状態を引っ張ることは不可能。
だから、ラストチャンスなのです。
その7月に滑り込むように、僕の肩はやっと、「自分の肩」に戻りました。
思えばここ10年近く、違和感を感じながら付き合ってきた肩。
そして最後の数年は、痛くて情けなくて悔しかった身体の一部が、
ようやく自分のものとして、実感できるようになったのです。
治してもらったというよりも、新品に取り替えてもらった感覚。
なんやこれやったらあと10年行けるやーん、と軽口も叩いてしまうほど、
うきうきと気持ちが盛り上がること、この上ありません。
現在わたくし、心も身体も絶好調です。
お見せできないのが、大変残念です。
手術からもうすぐ9ヶ月。あと僕にできるのは、
朗報を待つことだけ。
このところは、夕方までにリハビリと練習が終われば、
時間の許す限り、最近始めた釣りをしています。
初心者ですから、まずは近所の釣具店に伺って、
何から何まで手取り足取り教えていただきました。
竿を後ろに引いて、沖の方向にポーンと針を投げ入れる。あとは、待つ。
経験も知識も乏しい僕にとって、釣りとはそのおおよそが、
「待つ」ことに他なりません。
「待つ」とは忍耐です。「待つ」とは期待です。
「待つ」とは喜びです。「俺は待ってるぜ」は石原裕次郎の歌です。
待っている間、海を見つめながら、来し方行く末を考えているとカッコいいのですが、
実際は割とどうでもいいことや、煮付けや唐揚げのことを考えています。
待っても待っても、何も起きないのでまた竿を振る。
そして、待つ。
時々見回りにやってくる店員さんに色々情報を聞いて、
再び待つ。
あんまりしょっちゅう行ってじーっとしているものだから、
ある日よく見たら、釣具屋さんのホームページにある
釣り場情報写真に写りこんでいました。
以前は練習を終えてから、いったん帰宅し、それから釣りに出かけていたくせに、
最近は「行ってきまーす」の瞬間、すでに片手に釣竿、片手にクーラーボックス。
「・・・どちらへ?」
毎度毎度、ヨメがニヤニヤしながら聞いてきます。
どこへ行くかって?練習練習!
「野球」と、「待つ」のと。
釣りでもミズノ。 |