2012年7月8日日曜日

待てば海路の...

 
ついに運命の7月に入りました。
 
7月31日は、トレードデッドライン。
どのチームもそれ以降、今シーズン中は戦力補強をすることができません。
つまり、僕にとっては、現役に戻れるかどうかのラストチャンスです。
先日43歳となり、来年までこの状態を引っ張ることは不可能。
だから、ラストチャンスなのです。
 
その7月に滑り込むように、僕の肩はやっと、「自分の肩」に戻りました。
思えばここ10年近く、違和感を感じながら付き合ってきた肩。
そして最後の数年は、痛くて情けなくて悔しかった身体の一部が、
ようやく自分のものとして、実感できるようになったのです。
治してもらったというよりも、新品に取り替えてもらった感覚。
なんやこれやったらあと10年行けるやーん、と軽口も叩いてしまうほど、
うきうきと気持ちが盛り上がること、この上ありません。
現在わたくし、心も身体も絶好調です。
お見せできないのが、大変残念です。
 
手術からもうすぐ9ヶ月。あと僕にできるのは、
朗報を待つことだけ。
 
このところは、夕方までにリハビリと練習が終われば、
時間の許す限り、最近始めた釣りをしています。
初心者ですから、まずは近所の釣具店に伺って、
何から何まで手取り足取り教えていただきました。
 
竿を後ろに引いて、沖の方向にポーンと針を投げ入れる。あとは、待つ。
経験も知識も乏しい僕にとって、釣りとはそのおおよそが、
「待つ」ことに他なりません。
 
「待つ」とは忍耐です。「待つ」とは期待です。
「待つ」とは喜びです。「俺は待ってるぜ」は石原裕次郎の歌です。
待っている間、海を見つめながら、来し方行く末を考えているとカッコいいのですが、
実際は割とどうでもいいことや、煮付けや唐揚げのことを考えています。
 
待っても待っても、何も起きないのでまた竿を振る。
そして、待つ。
時々見回りにやってくる店員さんに色々情報を聞いて、
再び待つ。
あんまりしょっちゅう行ってじーっとしているものだから、
ある日よく見たら、釣具屋さんのホームページにある
釣り場情報写真に写りこんでいました。
 
以前は練習を終えてから、いったん帰宅し、それから釣りに出かけていたくせに、
最近は「行ってきまーす」の瞬間、すでに片手に釣竿、片手にクーラーボックス。
「・・・どちらへ?」
毎度毎度、ヨメがニヤニヤしながら聞いてきます。
 
どこへ行くかって?練習練習!
「野球」と、「待つ」のと。
 
釣りでもミズノ。