「ゴーカイジャー ゴセイジャー
スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」なのです。
歴代の戦隊ヒーローたちが、大集結。
久しぶりの休日は、同じく学校が休みの寛との
映画デートと相成りました。
男の子は戦闘ものが大好きです。
別に教えたわけでもなく、与えたわけでもないのに、
いつの間にかしっかりはまっています。
日本に帰ってくるまで、
寛にとって「爆竜戦隊アバレンジャー」は
「パワーレンジャー・ダイノサンダー」であり、
「デカレンジャー」は「パワーレンジャーS.P.D.」、
「マジレンジャー」は「ミスティック・フォース」、
という具合に、役者も外人、台詞は英語の
アメリカ版リメイクを見ていたのです。
一方、父である僕は、日本の戦隊と共に育ちました。
映画のバックに流れていた、
「バンバラバンバンバン、バンバラバンバンバン♪」
というテーマソングを聞くと無意識に身体が動いてしまうし、
見覚えのあるヒーローが佃煮のごとく登場するやいなや、
心はすっかり7歳です。
あの頃、若くて引き締まっていた僕のヒーローは、
僕と一緒にきっちりおっさんになっていました。
腹が出ていました。皺が刻まれていました。
それでがっかりしたか?いえ、とんでもない。
夢の中の「永遠のヒーロー」を気取るのではなく、
ちゃんと現実の世界に、君と一緒にいたんだよ、という、
作り手のメッセージにも思えて、
目を輝かせている寛と同様、大変感動してしまったのです。
帰り道、ショップのグッズに寛と二人ではりついたとき、
男同士の連帯感がぐっと強まった気がしました。